中国って、本当のところどうなの?

第75回
中国でのコンドーム誤用例

ここ数年、中国でも大変な勢いで
HIV感染者が増えており、
結果としてAIDS患者の数も増加しています。

国連の諸機関が集まり、
HIV/AIDSの撲滅を目指すプログラム、
UNAIDSがあります。

こちらはそのUNAIDSのロゴです。
The Silent Tsunami
(静かな津波)とも比喩されるHIV/AIDSは、
いまだに増加の傾向にあります。

2005年には、
世界で4,030万人以上のHIV感染者/AIDS患者がおり、
新たに490万人がHIVに感染しているそうです。
そして、AIDSにより310万人もの人々が
命を落としているといいます。

さて、中国の性感染症やAIDSの増加を食い止めるため、
ニュー・ヨークの国連本部からも専門家を派遣して、
「安全なセックス」の教育を実施しているそうです。

先日、北京の国連機関に勤める親しい友人から、
中国でのとんでもないコンドーム誤用例を
3つ聞きました。

<その1>
ある国連から中国に派遣された専門家が、
HIV感染の増加が激しい地域において、
コンドームの使用法を指導したのだそうです。
しかし、時間が経過しても
その効果が殆どみられませんでした。

よくよく調べてみると、
教育の際に「使用法を実践してみせる」訳にもいかず、
コンドームを指にはめてみせたため、
いざコンドームを利用すべき「本番」でも、
ただ指に装着するだけの、
「指サック型」の誤用があったのだそうです。
これでは、指がゴム臭くなるだけで効き目がありませんね。

<その2>
これはまずいということになり、
指ではなく「バナナ」を男性器に見立て、
コンドームの利用法を教えてみたそうです。

それでも、思ったような効果は上がらず、
その後もHIV感染は増えてしまいました。

そうです、「バナナ装着型」の誤用がはじまったのです。
バナナにコンドームを装着して枕元に置いておく、
なんとも呪術的な光景ですね。
そりゃ効かないですよ!

<その3>
また、中国ならではのユニークな例では、
「コンドームを煮詰めて飲んでいた」
という事例があったそうです。
さすが漢方のご本家、中国!

言うまでも無く、
コンドームを煮詰めて飲んでも、
周りに付着している潤滑油が溶け出したり、
ゴム臭いだけで、
病気の予防や避妊には何の効果もありません。
むしろ身体に悪いと思うのですが・・・

とても大事な話ですので、明日から数回にわたり、
世界・アジア・中国のHIV/AIDS事情について、
考えていきましょう。


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