中国って、本当のところどうなの?

第74回
ゲレンデに舞い降りた中国紳士

昨日からの続きです

南山滑雪では、日本のスキー場と
同じような光景が展開されています。

値段の設定が中国人にはやや高めなのか、
スキー場はあまり混んでいませんでした。
大衆にとって料金が手ごろであれば、
他の観光地と同様に、
沢山の中国人が押しかけることでしょう。

しかし、ここは「サプライズ大国」の中国、
ある程度の高額所得層が集まるスキー場でも、
やはり「普通ではない」ところがどこかにあります。

まず、リフト乗り場に目をやると、
「隙あらば割り込み」という習性は
ここでも遺憾なく発揮されています。

日本人の多くには、
「お先にどうぞ」という余裕がありますが、
中国の場合、「一人でも先に」と出し抜こうとする人が
非常に多いのが特徴です。

いざリフトに乗っても、
「中国の欠陥建築事情」を知るものには、
リフトの安全性も疑わざるをえません。

かなりの高所を移動するリフトの上では、
「落ちたらまず助からないな」というような
悲観的なことを考えるより、
「スキー場で素敵な出逢いがないかな」など
甘い夢想に浸っていた方が幸せです。

さらに、北京のスキー場では
外国人を驚かす光景が待っていました。

スキー場にそこだけ異質な空間がありました。
なぜか彼の周りだけ、セピア色に見えさえします。

なんとこのダンディーな紳士、
スキー・ウェアなど野暮ったいものは着用せず、
「スーツ」でスキーをしているのです。

ゲレンデに舞い降りたスーツの紳士は、
相当な滑り手かと思いきや、
なんと「超初心者」でした。

なにやら孤高の建築家のような難しい顔をして、
遠くを眺めています。

「さて、この未開の地にどんな未来都市を築いてくれよう」
などと構想を練っているのではなく、ただたんに
「うひゃー、怖いなァ、滑れるかなァ」
と考えているだけだったのです。

北京市中心部からも気軽に行ける「南山滑雪」は、
スキー、スノー・ボードが好きな方、
興味がある方にはお薦めです。

中国では、変な人がたくさんいるので、
全くの初心者でも恥ずかしがることはありません。
スキー、スノボが下手なだけなら、目立たないのです。
(さすがにスーツは寒いので、ウェアを着ましょうね。)


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