中国って、本当のところどうなの?

第94回
天津の有名レストラン:狗不理

中国人に「天津で何を食べればいい?」と訪ねれば、
真っ先に名前が挙がるのが
「狗不理(Goubuli)の饅頭」でしょう。

狗不理
電話:2730-2540
住所:天津市和平区山東路77号

この狗不理、1858年から150年近く続く老舗です。
簡単にお店の由来を説明しておきましょう。

<狗不理>
天津の田舎に、一人の農夫がいました。
彼が40才の時、息子が生まれたのです。
子供の健やかな成長を祈って、
「狗子」という名前をつけました。

14才になった狗子は、
見習い職人として、蒸し料理のお店で働き始めました。
持ち前の才能と努力の結果、
彼は目覚しい技術の習得を見せたといいます。

しかし、狗子は他者と迎合する性格ではなかったために、
一国一城の主としてお店を経営し始めるのは、
時間の問題でした。

そこで狗子は、「新たな美味しい饅頭」を生み出したのです。

多くの人々がその美味しい饅頭を食べたがり、
狗子は忙しさのあまり、
人と話をする暇さえありませんでした。

そうした狗子をみた人々が、
「狗子は人に構っていることすらできない」
という意味の「狗不理」というあだ名を
彼につけたのだそうです。

そしてついに、
狗子の饅頭は女帝の口にも届きました。

「他のあらゆるものより美味しく、
 これを食べた人は長生きするだろう」

と女帝のお墨付きを貰った狗子の饅頭は、
一躍有名になったといいます。

小ぶりな狗不理の饅頭ですが、
それに合わせた小さな蒸篭で
個別に蒸されて出てきます。

肉饅頭だけでなく、
海鮮や野菜など、種類がいくつもありますので、
それらを食べ比べても飽きません。
まず、目に楽しいですよね。

饅頭の蒸篭、6段重ねです。
ワクワクしますね。

もちろん、こうして一つ一つの蒸篭に
ちゃんと饅頭が入っているのです。

小ぶりな蒸篭から、
美味しい饅頭を頂きましょう。
そのまま食べても美味しいし、
酢や醤油をタレにつけてもいいものです。

肉汁がしたたる饅頭と一緒に、
炒飯が食べたくなりました。

メニューには載っていませんでしたが、
頼めば作ってくれるようです。
この臨機応変さも、お客には嬉しい心意気です。

お会計は、このレトロな雰囲気の算盤で計算しています。
これも演出の一つかもしれませんね。

周恩来も訪れたという狗不理、
天津でお薦めのレストランです。


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2005年12月28日(水)

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