中国って、本当のところどうなの?

第106回
天安門広場の深い闇

昨日からの続きです

天安門広場の東側に位置する国家博物館です。

乾いた北京の寒空の下、
ライトアップされた建物が浮かび上がります。

1989年、天安門事件で
「多くの死者があった」とする説が本当であれば、
この広場で国の明日を想いながら
命懸けの抗議をして散っていった若者たちの遺志は、
残された中国の人々の心に残っているのでしょうか?

天安門広場中央に位置する毛沢東記念館です。

中国の若者に、
「靖国問題をどう思うか?」と尋ねれば、
「日本の政府は悪い、許せない」と答える者が多いです。

しかし、
「では、天安門事件はどう思う?」
とプライベートで聞いてみても、
「よく分からない」「よく知らない」
と殆どの若者が答えます。

そうです、中国の人々は自国の歴史・政治に関して、
自由に研究・討論することができないのです。

このように、
中国には「酷く歪んだ闇がある」ことを
忘れてはいけないでしょう。

文化大革命などにおいて、数千万人以上もの中国人を
死に追いやったといわれる毛沢東が
「英雄」として祭られるこの国には、
とてつもなく大きな矛盾があるのです。

昨今、日本の教科書問題などについても、
中国の人々は、すぐに熱くなる傾向があります。

しかし、右寄りな教科書を採用している日本の学校が
実はとても少ないという事実は、よく知られていません。
中国のメディアは、日本の「一部の人々の動き」を
「日本全体の動き」のような印象の伝え方をし、
反日感情を煽るような報道をしていることがあります。

一方で、日本のメディアも
それを非難できるようなものではありません。

2005年の「反日抗議デモ」の伝え方ひとつをみても、
映像的に視聴者の興味を引きそうな
「ペットボトルや卵の投げ込み」は
集中的・継続的に流すものの、
件数的にはずっと多くある日中友好の地道な活動は、
しっかりと伝えているとは言えません。

ここ数年来で、
日中間の国民感情は非常に冷却化されてしまいました。
日本人の中国に対する感情も、
非常に悪い方向に向かっています。

日本のテレビ・新聞などのマス・メディアが
ネガティブな方向に
国民感情を煽っているかも知れない状況を
明日から少し考えていきましょう。


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2006年1月9日(月)

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