中国って、本当のところどうなの?

第109回
人々の思考へのメディアの影響力

昨日からの続きです

我々の思考形成の過程には、
周囲の環境からの情報が多分に影響を与えています。

また、日本国内で暮らす日本人が
諸外国への考え方を形成するのには、
接触するメディアからの影響は避けられないでしょう。

では、日本で暮らす多くの日本人は、
諸外国の情報を
どのような経路で入手しているのでしょうか?

- マスコミ4媒体+インターネット -

一般的に「マスコミ4媒体」と総称される
「テレビ、新聞、ラジオ、雑誌」とインターネットからの
外国情報の取得状況です。

外国情報をテレビから得る人の割合は9割以上と高く、
続いて新聞が7割強、ラジオが2割弱となっています。

2004年にはマスコミ4媒体の雑誌を
インターネットが追い抜き、
今では4媒体という括り方も揺らぎつつあります。

- マスコミ4媒体+インターネット(男女別) -

こちらはマスコミ4媒体とインターネットからの
外国情報の摂取を男女別で表したものです。

テレビでは男女に大きな方よりは見られませんが、
その他の媒体、特にインターネットでは
男女で2倍以上もの情報摂取の格差があるようです。

さて、こうして現在の外国情報の取得情報をみてみると、
人々の外国に関する情報は、
テレビと新聞を軸にもたらされ、
その情報を元に諸外国に対する考えを
形成していると言えるでしょう。

人々の考え方に大きな影響を与えるテレビ・新聞が
ある国に対する報道の仕方で
バランスを欠いているとしたら、
その帰結として情報を受ける人々の考え方も
偏ってしまいます。

昨今の日本のマスコミの報道の仕方を見聞きしていると、
中国のニュースといえば、
その「経済発展」か「反日的な活動」の2つで
多くの話題が占められているようです。

「日本と中国の関係」を考える際に、
中国における人々の多面的な観察をすることなく、
「反日デモの刺激的な映像」だけを繰り返し摂取させられれば、
それを観た視聴者は中国に対して
偏ったイメージで考え方を左右されてしまうのです。

最も大きな影響を与えている民間のテレビ放送局は、
視聴率を伸ばすことに懸命になるあまり、
高い視聴率が取れそうな映像や話題に偏って
流したがる傾向があります。

反日デモが起これば、
その刺激的な映像を繰り返し流す一方で、
他の冷静な中国人たちの様子を流すことが
疎かになっているようです。

明日に続きます。


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2006年1月12日(木)

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