中国って、本当のところどうなの?

第110回
マスコミ4媒体とインターネット

昨日からの続きです

世代別のメディアからの情報摂取状況を見てみると、
テレビ以外の媒体に興味深い傾向が見られます。

- 世代別 マスコミ4媒体+インターネットからの情報摂取 -

20代の人々に対して、新聞が与える影響が比較的低く、
逆に20代、30代の人々の
インターネット利用による外国情報の取得が目立っています。

マスコミ4媒体とインターネットには、
視聴者・利用者のメディア上の情報摂取の性質に
大きな違いがあります。

マスコミ4媒体は「受け身な視聴者」が情報に接し、
物事を自分で考えずに情報のシャワーを浴びているのに対し、
インターネット利用者は、どちらかというと
「能動的に情報をネット上で探してまわる」傾向があります。

また、情報の発信に関しても、
民間のテレビのように限られた人だけが
スポンサーの顔色を窺い、
視聴率を追いながら作った「刺激的なニュース」でなく、
インターネットの個人ブログなどのように、
世界中の人々が「個人の日常生活で考えたこと」を
垣間見ることができるのは、
一方通行で内容の偏りがちなマスコミの情報を
補完してくれることでしょう。

インターネットの利用者は、
様々な情報を能動的に探していく
「情報の受け手」であると同時に、
世界各地から「自分が知る範囲での本当のところ」を伝えていく
「情報の発信者」にもなれるのです。

2005年の反日デモの時に、
日本のマスコミ各社は大々的にその
「刺激的なニュース」の映像を用いて騒ぎ立てました。

一方で、中国現地で暮らす多くの日本人の個人ブログでは、
「日本の家族や友人から非常に心配されるが、
 現地はいたって通常と変わらぬ生活。
 中国人の友人たちは、自分を気遣ってくれてさえいる」
という内容の個人日記が大勢を占めていました。

そうです、日本のマスコミ各社が
2005年に騒ぎ立てた反日デモは、
中国のマスコミが騒ぎ立てた
「日本の教科書問題」の伝え方と
同じような性格を持つニュースに陥っていたのです。

つまり、「中国の一部の学生・若者」がとった行動や
「日本のほんの一部の教科書」が伝える情報が
ニュースの受け手に「中国全体」「日本全体」というような
誤った印象を与える報道の仕方をされ、
日本・中国の多くの人々に
「本当のところ」を見失わせていたのです。

明日に続きます。


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2006年1月13日(金)

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