中国って、本当のところどうなの?

第143回
ダーク・フォースの沈め方

昨日からの続きです。

6日前に買ったばかりの新品の自転車が盗まれた上に、
「20分で来る」と言ってくれた中国人の友人にも
所要時間200%オーバーの大遅刻をくらう始末。

すっかりぐでんぐでんになった私ですが、
せっかく来てくれた友人には、
「飯でも行こう」と気丈に振舞うしかありませんでした。

中国へのダーク・フォースのマックス値を更新しつつ、
無理やり笑顔で会話を続けてはみたものの、
気分はちっとも晴れません。

しかし、友人から以下のような話を聞くにつれ、
私の心に立ち込めた暗雲は、次第に引いていきました。

「私も学生の頃、新品の自転車を立て続けに2台盗まれた」
「友人は学校で4000元もする最新携帯電話を盗まれた」
「ベンツやBMWなど、高級車もよく盗まれるよ」
「泥棒は売れるものは何でも盗む。電線やマンホールの蓋でもね」
「ひどい所では、電車の線路も盗まれるよ(どうやって?)」

少し太めのチェーンぐらいで自転車を
しっかり防御しているつもりになっていた
自分が甘かったのです。

なにせ、電車の線路すら盗む泥棒がいるぐらいですから、
固定ポールにくくりつけた自転車のチェーンを切ることぐらい、
中国の泥棒たちにとっては朝飯前なのです。

不思議なもので、
自分よりも被害甚大な中国の盗難話を聞き、
盗まれた自分の自転車などちっぽけな話に思えてきました。

そもそも、幸福や不幸は外の世界にあるわけではなく、
自分の心が「幸せ」か「不幸せ」かを決めるものです。

比較対象に持ち出された中国での盗難事例が
あまりに無茶苦茶で酷いので、
「自分は、なんとちっぽけなことに腹を立てていたのだろう」
とさえ思えてきたのでした。

中国でダーク・フォースに心を支配されそうになったら、
もっと酷い状況を心に想い描いてみると、
案外救われるものかも知れません。
(根本的な解決にはなっていませんけれどね)


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2006年2月15日(水)

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