中国って、本当のところどうなの?

第144回
元宵の花火で戦場と化す市街地

諸外国を訪れてみると、
その土地ごとの文化・風習は、
外国人の目にとって興味深いものや
奇異に映るものがあります。

中国では西暦上の元旦の1月1日は
比較的に淡々と祝う程度ですが、
中国の旧暦1月1日(初一、今年は1月29日)から
1月15日(元宵、同じく2月12日)にかけては、
街をお祭り気分が覆います。

しばらくの間、
市街中心部での花火・爆竹の使用は禁止されていたようですが、
今年から市街地での使用も緩和され、
久々の花火の使用許可に
街は浮き足立っていたようです。

春節の期間中、
街頭にはこうした仮設の花火屋が随所にみられます。

連弾の爆竹から大輪の花火まで、
多様な花火が街角で手に入るのです。

日中も爆竹の音は随所で聴かれますが、
やはり夕闇が迫ってくる頃から、
本格的に花火が打ち上げられ、
街は「戦場」と化すようです。

驚くべきは、その打ち上げ場所です。
少しスペースのあるマンションの中庭や学校の敷地内、
バス停の遊歩道部分など、
打ち上げられそうなところであれば
所かまわず花火に着火しているのです。

当然、春節の期間は花火による怪我人や
火事なども多発するようですが、
ラテン系の中国人たちは
それもこの春節のお祭りの一部として
楽しんでしまっているようです。

春節も終わりの元宵(旧暦1月15日)になると、
市街地での花火の打ち収めとなりますので、
初一(旧暦1月1日)と同様に
街中が花火の光と音、そして紫煙に包まれます。

仮設の花火屋も
春節後まで花火を売り残してはなるまいと、
元宵の夜には花火の値引きをしますので、
初一と元宵の夜は、
非常に景気の良い音が数時間も鳴り響くのです。

日本ですと、河川敷や海辺など
大型の花火が見られる場所は限定されていますが、
中国の春節を祝う花火は、
住宅が密集する地域でさえ打ち上げられている点が
日本とは随分と違うところです。

また、日本人は線香花火のような
手持ち花火の切ない火を楽しむ傾向もありますが、
中国の人々は大型の花火や数百発の連弾爆竹など
派手な花火を好むようです。

私の元同僚Leemanのブログでも、
花火の戦場と化した上海の様子が
動画で流れていますので、
ご参考までに覗いてみてください。
(職場や学校でご覧の方は、音量に注意してください)

外見は似たような日本人と中国人ですが、
同じ花火一つとってみても、
楽しみ方は随分と異なりますね。


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2006年2月16日(木)

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