中国って、本当のところどうなの?

第145回
<大学紹介>清華大学

北京市の北西に位置する海淀区に、
中国のトップ・スクールである清華大学はあります。

清華大学のキャンパスは、
清の時代には王朝の庭園であった場所です。
近隣には、世界遺産にも指定されている頤和園など、
歴史的な遺跡・庭園も幾つかあります。

清華大学の前身は、
アメリカなどへ留学する要員を
教育することを目的とした留学準備の機関でした。
1911年に創られたといいます。

14年後の1925年には、大学としての機能が設置され、
1929年になると、さらに多様な
研究機関が併設されるようになりました。

もともと、
建学の目的が西洋の学術研究の準備機関であった清華大学は、
現在も理系の科学技術分野を中心に
その学術研究分野を文系の領域にまで広げています。

中国でいち早くMBAのコースを設置したのも
清華大学であり、文系の分野においても
世界のトップ・スクールへ仲間入りする構想を持っているようです。

とはいえ、世界的にみた文系の学術レベルは
決して高いとは言えず、
てこ入れする余地は多分にあります。

また、政治・法律・マスコミ・歴史といった分野では、
中国の現在の体制に対して
ネガティブな要因となりえるような研究は
自由に行うことは難しいようです。

さらに、自由度が高い理系といっても
純粋な自然科学の分野のように体制と直接リンクしない面では
比較的のびのびと研究ができても、
インターネットなどの情報技術(IT)の分野となると
その根本にある「情報伝達の自由」という思想や
「ネットワークのネットワーク」という成立形態が
一部の既得権益のある人々によって歪められ、
制限されているという実情もあります。

社会の発展に寄与すべき学術研究が
「強固なボトル・ネック」が存在するために、
持てる潜在能力を存分に発揮できていない面があるのです。


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2006年2月17日(金)

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