中国って、本当のところどうなの?

第149回
キャンパス・ツアー:清華大学 留学生寮

前回からの続きです。

中国人学生の寮を見てきたところで、
今度は気になる留学生寮を見ていきしょう。

中国人学生寮と留学生寮とでは、
その料金設定から扱いまで随分と違います。

留学生寮はシングルかツインの部屋が一般的ですが、
中国人学生は2−4人で一部屋をシェアしているのが普通です。
また、宿泊料は冗談みたいに異なります。
中国人学生:年間1500元(4人部屋)
留学生:シングル一泊65元(90日以上の割引適用後)

中国人学生は一ヶ月当り125元の破格で
必要最低限の宿泊ができる環境を提供されるのに対し、
「お客さん」である留学生に対しては、
学外で暮らすよりも遥かに高い料金を取るのです。



留学生寮のシングルの部屋には、
テレビ、ベッド、机、クローゼット、
トイレ・シャワーといった必要最低限のものはそろいますが、
部屋は15平米程度しかありません。

一ヶ月当り、2000元程度が必要になりますが、
学外で部屋を探せば、遥かに広い部屋にすむことができます。

また、高い分だけファシリティの質が良いかというと、
真冬でも頻繁にシャワーのお湯が出なくなったり、
夏場にはクーラーの湿気から天井がいたるところでカビるなど
決して良いとはいえません。

さらに、セキュリティの面でも詰めが甘く、
私が2005年に4ヶ月ほど滞在していた間にも
同じ寮で2件のコンピュータの盗難事件がありました。

学内の寮に住むのは、通学時間を短縮できる、
学内に住む知人との面会が容易になるという利点はありますが、
寮の質を考えると学外に部屋を見つけられるまでの
「腰掛」と考えておいた方が無難でしょう。

私の場合、4ヶ月という短い滞在の間に
合計すると1ヶ月以上もの間、
自分の部屋のシャワーのお湯が使えませんでした。

そうなると、
共同のシャワーを使いにいくことになるわけですが、
これでは何のためにトイレ・シャワー付の
部屋に住んでいるのか分かりません。

退寮する際に寮の不具合のことを伝えても割引はありませんが、
逆に「部屋の壁の一部に汚れがある」とのことで
追加料金を請求されました。

清華大学の寮の運営に関しても、
「自分たちの非は認めないが、他人の過失は大騒ぎ」
という中国人体質が遺憾なく発揮されているようです。


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2006年2月21日(火)

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