中国って、本当のところどうなの?

第189回
重要文化建築にも偽ブランド店!?

さて前回、鼓楼のベランダからの景色を見てきたところで、
重要文化建築である鼓楼の中に眼をやってみましょう。

鼓楼はその名の通り、
太鼓の音で時を知らせてきた施設なので、
多くの太鼓が内部には保管されています。

保管されている太鼓は、
時を告げるためのもの、季節ごとの各お祭り専用など、
それぞれ用途が明確に定められています。

しかし、ここにこうして保管されている太鼓は、
今では「観光向けの太鼓」として
新たに作られたものだと考えていいでしょう。

ずらっと並んだ太鼓の景色は壮観ですが、
これらは本来の時を知らせる用途や
祭事のために用いられることは少なく、
あくまで観光施設の備品としての機能を担っているに過ぎません。

時間の波を辛うじて乗り切った太鼓でも、
こうして革は破れ、木の部分は腐ってしまっています。

鼓楼の中の土産物ショップでは、
鼓楼に関係するお土産というよりも
中国全土から「中国っぽいモノ」を
寄せ集めたという様相を呈しています。

ちょっと昔の銅像などもありますが、
本当に古いものかどうか、しっかりと見極める必要がありますね。
「新たに古そうなものを作ってしまう」ことなど、
中国では朝飯前ですので。

驚いたことに
ルイヴィトン・モエヘネシーのグループは、
重要文化建築である鼓楼の中にも
ショップを展開しているようです。

店員さんは鼓楼全体と調和を取るために、
あえてすれていない素朴な感じの人を配置していますね。

って、そんな訳はなく
これは偽ブランドを売っているのです。

中国政府は「偽ブランドの取り締まりは難しい」
「真摯に取締りをやっている」とポーズはとりますが、
本気で取り締まる気がないことは明らかです。

こうして政府管轄の観光施設内でも
偽ブランドが平気で売られているぐらいですからね。


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2006年5月24日(水)

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