中国って、本当のところどうなの?

第193回
ネットにいつどこで繋がっているか

さて、これまで中国のインターネット・ユーザーの
増加状況、年代・職業構成、収入別セグメントを見てきました。
今回はさらにユーザーがいつどこで
インターネットにアクセスしているかをみていきましょう。

インターネットを利用している
ユーザー像を明確にしておくことで、
彼らに対するネットワークを介したコミュニケーション戦略は
より効果的なものへと精度をあげられるはずです。

まず、インターネットのユーザーは「どこで」
インターネットに接続しているのでしょうか?

グラフの結果は複数回答から得られたものですが、
驚いたことに、7割のユーザーはすでに自宅から
ネットワークにアクセスしています。

一般の中国人にとって、
コンピュータは決して安い買い物ではなく、
またインターネットへの接続料も馬鹿にならない金額でしょう。

しかし、これまでみてきたように
すでに富める人々やその予備軍である
今日のインターネット・ユーザーは、
7割もの人々が自宅から接続できる状況に達しているのです。

そして、自宅に続いて「職場」が4割近く、
「インターネット・カフェ」での接続が3割弱、
そして「学校」からのアクセスが2割ほどとなっています。

「職場」での利用が最も多いのではなく、
「自宅」での利用がすでに最多なのです。

利用環境が自宅であるということは、
他の人の目を気にせずにアクセスできるということですから、
インターネット上の表現も多様なものが受け入れられるでしょう。

逆に言えば、淡々とした伝え方では、
ネットのユーザーに飽きられてしまう恐れもあるのです。

続けて、インターネットに「いつ」アクセスしているのかを
こちらも複数回答の結果で見てみましょう。

結論から言えば、
「生活の中でインターネットは夜に多く利用されている」
と言えるでしょう。

職場でのアクセスだけでなく、
仕事や学校が終わった夜に
インターネットにアクセスしていることが多いようです。
利用の用途も、よりプライベートな通信や閲覧、
購買活動が可能になる時間でしょう。

今後の中国のインターネット社会では、
日本でも若年層から起きている現象と同様に、
テレビや新聞といった官製メディアから、
インターネットを中心としたメディア接続へと
次第に重点がシフトしていくのでしょう。

現在は、人々の生活様式に大変革が起きている時代なのです。
この大変革の時期に、あなたならどう行動しますか?


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2006年5月28日(日)

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