第201回
中国でもネット広告が伸び盛り
テレビ・新聞・ラジオ・雑誌といった
かつてマスコミ4媒体と呼ばれていたメディアの一角に、
インターネットは急速に割り込んできています。
この割り込むという表現が適切かどうか分かりませんが、
既存のメディアを内包し、飲み込みつつあるようです。
マスコミの代表的なメディアであった4媒体ですが、
日本においてはインターネット上の広告総額が
2004年にラジオ広告を抜き去り、既存の4媒体という括りには
亀裂が入ってしまいました。
そして、インターネット人口が増え続ける中国においても
すでにネット広告は4媒体の一角である
雑誌広告を凌駕しています。
(日本ではテレビ、新聞、雑誌、ラジオの順ですが、
中国ではテレビ、新聞、ラジオ、雑誌の順)
2006年の今年は、いよいよラジオ広告費を抜き去り、
テレビ・新聞に次ぐ広告媒体になりそうです。
中国のインターネット利用者は、
2005年の時点で1億1100万人と推計されており、
その利用者層が高学歴・高収入層と見られていることからも
広告のターゲットとしては魅力的な層であり、
現在のインターネット広告の規模は
過小であるとみることができるでしょう。
ここ数年の中国のインターネット広告費を見てみると、
その成長性には眼を見張ります。
日本のインターネット広告の伸び率もそうですが、
中国のインターネット広告費は
毎年数十パーセントの勢いで成長しているのです。
一昔前、大人は子供たちに対して
「テレビばかり見ていないで、少しは勉強しなさい」
などということも言えました。
しかし、今日においては大人と
子供(若年層)の立場が逆転しています。
若い世代を中心に、テレビ離れは急速に進行しており、
インターネットを使った情報の収集や
送受信を日常的にこなしています。
その反面、年配者を中心に
テレビの情報の垂れ流しに身をゆだね続けているという
世代間における情報接触態度にギャップが広がっているのです。
若い人々からすると、
「大人もテレビばかり見ていないで、
少しはインターネットの使い方を憶えなさい」
という状況になっているといえるでしょうね。
|