第219回
学生で賑わう五道口服装市場
急激に庶民の懐具合が良くなっている中国では在りますが、
中国現地の人々にとって、
外国ブランドや国内一流ブランドなどが軒を並べる
王府井や国貿といった場所で
買い物をするのは依然として大変な出費です。
通常、洋服などを買うときには、
各地に点在する「服装市場」を利用することが
一般的なようです。
中国のトップ・スクールである清華大学、
北京大学はもとより、その他多くの大学が集まる
海淀区の五道口エリアには、
「五道口服装市場」があります。
この五道口服装市場、名前には五道口とついていますが、
実際には五道口よりも知春路の駅の方が地理的には近いです。
また、五道口・知春路のどちらからも少し距離がありますので、
アクセスは余りいいとはいえません。
五道口服装市場は、
1、2階が殆ど全て服装関係の小さなお店でしめられている
服の安売り市場です。
お客は近隣の大学生はもとより、
大学エリアの中にある服装市場ということで、
その安さ目当てに他所の区からも買出しに来る人もいます。
帽子、シャツ、ジャケット、スカート、パンツ、
下着、靴、ベルト、アクセサリー、香水、時計、
ネイル、メイクアップ用品、民族衣装などなど
五道口服装市場に行けば、頭のてっぺんからつま先まで
服装に関するものであれば一通りは揃います。
しかし、目の肥えた日本人からすると、
デザインが悪いもの、やや品質に問題があるもの、
明らかにブランドのコピー・モノなども多くあるので、
手が伸びるものはほんの一握りの商品でしょう。
とはいえ、
王府井や国貿などで数百元で売られているような服や
同程度のクオリティの模倣品が
五道口服装市場では数分の一で手に入ることもありますので、
客足は絶えません。
お客の7-8割は女性客が占めるのですが、
どこの国でも女性の美しさへの憧れは強いようですね。
|