第228回
中国に多く残る未開の地域
昨日から、
北京市海淀区の清華大学東側に位置する
八家村を散策しています。
八家村にも都市の中心部に近いエリアから
発展の波がいよいよ押し寄せようかというところですが、
発展の中心円から離れるに従い、
昔のままの光景を目に出来るようになります。
北京市中心部に点在する昔ながらの町並みの
胡同とは違い、八家村の町並みは
どこか貧しさが前面に出ています。
都市の中心部の胡同には、
文化的な香りがする面もあるのですが、
中心部から離れるに従い、
その古い町並みの様相もただ単に「廃れた雰囲気」を
町全体が発散するようになっているようです。
とはいえ、廃れた町並みというのは、
所得水準が著しく低いがために
醸し出されてしまう雰囲気なだけで、
ここで暮らす人々の生活の中にも
しっかりと動物を愛でる気持ちや
家族への愛が育まれているようです。
八家村の各家屋には、
当然ながらトイレはありません。
数十軒の家ごとに、
共同のトイレがあるのみです。
ここでも日本の公衆トイレとは様相が異なり、
かなり強力なニーハオ・トイレが
村のそこここに点在しています。
一般の日本人にとっては、中に入ることはおろか、
近くを通るだけでも強烈な不快感を与える共同トイレ。
こうしたトイレを「普通に使える感覚の」人々が
まだ中国には少なからずいるのです。
発展した地域と
未開発な地域との落差が大きい中国。
日本の26倍の国土に
13億人・56民族が暮らすこの国を体感するには、
相当な時間と根気を要します。
楽しみながら中国という国の実情を学んでいけるといいですね。
|