中国って、本当のところどうなの?

第229回
新聞閲覧スタンドのある風景

2005年、中国国内で販売された新聞の発行部数は
世界最多の9660万部であったそうです。

中国に続いてインドの7870万部、
日本の6970万部、
アメリカの5330万部といったところが
世界的に見ても大きな新聞市場といえるでしょう。

人口に対する新聞の発行部数の比率では、
中国=13億人:9660万部、
インド=10億人:7870万部、
日本=1億27百万人:6970万部
アメリカ=2億8千万人:5330万部
といった状況ですので、
新聞の購買率の高さでは日本が抜きん出ています。

しかし、中国の場合は
購入しなくとも新聞を読む方法があります。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

どこの国でも基本的にできるのが
購読新聞の回し読みですが、
中国の場合は回し読み以外にも
「街角の新聞閲覧スタンド」で
新聞に目を通すことが出来るのです。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

こうした新聞閲覧スタンドは
町のどこにでもあるというほど
普及しているものではありませんが、
日本やアメリカの街角で
こうした新聞閲覧スタンドを目にすることは、
極めて少ないのではないでしょうか。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

また、新聞社の主な収入源である広告収入ですが、
地域によって顕著な違いがあります。

2005年のアメリカでの広告収入の伸び率は
1.5%と現状維持がやっとというところです。
また、日本においては新聞の広告収入は
1.7%減少しています。

ところが、中国では19%の増加、
ロシアでは17%の増加といった具合に、
発展途上国での新聞広告費の増加が顕著です。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

新聞購読率が飽和状態になり、
また国の発展が頭打ちになってくるフェーズになると、
新聞広告の増加は停滞しいずれは鈍るようになります。

しかし、発展途上の国においては、
ちっとも新しくない「新聞」というメディアにおいても、
順調な成長を享受できるのです。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

こうした成長と停滞・衰退の関係は、
他のメディアや産業に関しても同様のことが言えるでしょう。


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2006年7月3日(月)

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