中国って、本当のところどうなの?

第235回
旅するイタリアの伊達男

今回は北京の留学生紹介です。

<旅するイタリアの伊達男:キッコ>

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

私が5ヶ月間ほどルーム・シェアをしていた
イタリアからの留学生であるキッコ。

彼は清華大学の法科大学院において、
英語で中国法を勉強していました。

清華大学には、2005年からスタートした
1年間で中国法や中国の基本的なことを
英語で学ぶことができるコースがあります。

比較的容易に修士の資格が貰えるこのコース、
欧米からの留学生に人気であるといいます。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

キッコの特技は、法律知識どうこうというよりも
むしろ欧米人との対人コミュニケーション能力の高さでしょう。

彼のバースデー・パーティーには、
200人を超す欧米人が北京の隠れ家的な
バーに集まりました。

北京で暮らす7万人の外国人のうち、
数千人を欧米人が占めますが、
そのうちの200人以上ということは、
北京の欧米人コミュニティの規模を考えると
かなりの出席率の高さです。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

また、イタリア人のキッコは料理を作って
友人に振舞うのも大好きです。

何度かホーム・パーティーも開催していましたが、
彼の作るイタリアン、掛け値なしに美味いのです。

食べる歓しみ、恋愛の歓び、旅する人生、
彼は生きることを楽しむことに非常に貪欲な男でした。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

1年間の北京での留学生活を経て、
なぜかタイのバンコク経由でイタリアへと帰っていったキッコ。
最後まで「人生を楽しむ」という姿勢は貫かれていました。

これまでも旅するように生きてきたキッコ。
イタリアに帰国後、また中国に戻ってくるかは分かりません。
中国留学を経験したからといって、
必ずしも中国に骨をうずめる必要も無いのです。

長い人生のほんの一時でも、
文化圏の異なる地での生活を経験しておくことは、
間違いなく人生を彩りのあるものにしてくれるでしょう。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

「あいつは世界のどこにいようとも、
思い切り生きることを楽しんでいることだろう」

キッコはそんなイタリアの伊達男でした。

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2006年7月9日(日)

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