第255回
留学先としてみた天津
さて、昨日は留学先として天津と北京を比較し、
まず北京のプラスとマイナスの側面を
ざっくりと考えてみました。
では、続けて天津のプラスとマイナスを考えてみましょう。
まず、プラスの側面ですが
なんといっても天津では北京よりも物価が安いことが
特筆できるでしょう。
移動の足となるタクシーの初乗り運賃は、
北京では10元、天津では8元、
その後のメーター料金の上がり方も
北京ではキロ当たり2元、天津では1.5元です。
食べ物も天津では安く、
特に海に面しているため海産物が豊富で安いです。
衣食住といった生活の基盤にかかるコストが
天津では北京よりも2割以上
安く上げられるのではないでしょうか。
また、天津は北京と比べると
街の空気もやや綺麗であるようです。
とはいえ、深呼吸したくなるほど綺麗な空気というわけではなく、
あくまで「北京と比べて」という話ですが。
翻って、天津のマイナスの面を考えてみましょう。
天津を留学先として考えた場合、
教育機関の数や質において、
天津は北京には決定的にかないません。
また、中国語の中でも天津語というのは
漫才のようなイントネーションがあるらしく、
中高年の話す天津語は、一種独特のものであるようです。
北京語でも語尾のR化が激しいですが、
天津ではイントネーションが全体的に
滑稽な感じになる傾向があるようです。
さらに、中長期に渡って天津で生活するとなると、
「街が退屈」という面が際立ってきてしまうでしょう。
思い切り中国の田舎で生活するのなら割り切れるでしょうが、
天津では中途半端に都会と田舎の要素が混在しているのです。
若い世代にとっては、
天津は「ゆったりとし過ぎている」
と感じられるかもしれません。
(北京も東京や上海と比べると田舎ですけどね)
北京・天津エリアに留学を考えるのであれば、
こうしたプラスとマイナスの側面をよく勘案して
留学地を選定する必要がありますね。
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