第268回
新手の路上詐欺に気をつけて!
中国には日本とは比較にならないほど、
バリエーションに富んだ物乞いのパターンがあります。
よくあるスタンダードなものでは、
路上に座り込んで
空き缶などでお金を求めるものがありますが、
中には身体障害や妊娠していて困っていることを
訴求ポイントとしている物乞いもおり、
通り過ぎるには忍びないと感じることもあります。
さらに、日本ではまず目にすることはありませんが、
子供の物乞いも多数存在し、彼らを操り監視しているのが
当の親であったり、身寄りの無い子供を引き取った
偏った経済観念を持つ悪い里親などであったりするわけです。
こうした多くの物乞いをする人々の陰には、
マフィアなどの元締めが存在するようですので、
彼ら物乞いにお金をあげても、
物乞いをしている人々の生活は一向に改善されないばかりか、
新たな物乞いを作り出すという
悪循環を招く恐れすらあります。
また、物乞いを専門の仕事としている人々もいるようで、
そうした物乞いのプロフェッショナルたちは、
田舎に帰ると大きな家に住んでいる
というような場合もままあるといいます。
このところ、中国の都市部で新たに流行っている物乞いには、
「2人組みの田舎から来た女の子」という例があります。
実は、私も過去に2回ほど
北京駅付近と西単で遭遇しています。
さらに親しくしている北京の友人たちにも
この新種の物乞いに遭遇している人が少なくありません。
この新種の物乞い、
「私たち田舎から出てきて仕事がありません。
お腹が空いて死にそうです。
何か食べに連れて行ってください。
時間が無ければお金をください」
といった具合に、ストーリー性を持った
物乞い戦術を展開してきます。
中には、「一晩お付き合いしてもいいですよ」とか、
空腹をしのげるお金をあげてしまうと
「宿代も欲しい」などなど、
あの手この手でお金をむしり取ろうとするようです。
これは外国人だけを狙ったものではなく、
中国人の少し身なりの良い人にも声をかけているようで、
地元のメディアでも注意を喚起する報道がされているようです。
突然、路上で何かお金が絡むような話をされたら、
まず「元締めがいる詐欺じゃないだろうか」と
注意する必要があるでしょう。
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