第277回
ハルビンのロシア物産店

3000キロ以上もロシアと国境を接する黒龍江省には、
多くのロシアの物産が流れ込んでいますが、
省都ハルビンにおいても、
少なからずロシアの物産店を目にします。

そこで売られているものは、
確かにロシアから流れてきたようなものもあるのですが、
中には中国で作られているのではないかと
疑わしいものも多数あり、旅なれた旅行者であれば
まず買うことはないでしょう。

中国各地を旅してみると、
中国人が売ろうとする商品と
外国人が実際に買いたいと思うような商品の間には、
大きなギャップがあるのだと感じられます。

ロシアの民芸品といわれる
マトリョーシカにしても、
つくりの粗雑さ・適当さを考えると
ロシア本国製だといわれる高いものより
中国製の安いマトリョーシカでも
大差のないように思えます。

しかし、
種類の豊富さでは
中国のどの地域を探しても
黒龍江のロシア物産の質量には
全く叶わないでしょう。

ロシアが好きでたまらないという人にとっては、
「中国で売られているロシア物産」も
購入するに値するものなのかも知れませんが、
他の人々にとっては、余り役に立たない土産物屋
という位置付けにしか過ぎないでしょうね。