中国って、本当のところどうなの?

第300回
「中日友好なんちゃら」ノ巻

先日、風邪を引いた折、
北京市にある「中日友好病院」に
中国人の友人に付き添って貰いました。

その際、中国人の友人から
「この病院には日本語を話せる先生は殆どいないけれど、
 日本が出してくれたお金で病院を建てたんだって」
と言われました。

これまで、日本は中国に対して
累計で約3兆円もの有償・無償の資金協力や
技術協力を行ってきたわけですが
中日友好病院など一部の例外を除き、
日本のこうした貢献は
殆ど人民に知られていない感があります。

というのも、中国は資金・技術援助を受けても
おおっぴらにそれを人民に伝えることは少なく、
ただ単に資金・技術を日本から引っ張って、
反日感情は助長するような政策を取り続けてきたからです。

これでは、日本の戦後の世代が
汗水たらして働いたお金をODAとして中国に渡しても
水泡に帰すというものです。

さて、経済発展が定着した中国に対して
打ち切り間近といわれるODAですが、
これまでの累計ODA支援額で中国は特出しています。

それなのに、そのODAによる支援が
結果として日本のイメージを
改善・向上させることに役立っていないのだとしたら、
これはODA援助をしている機関の責任ともいえるでしょう。

ODA援助の効果として、
途上国の発展をサポートすると同時に、
当然それに見合った日本のイメージ向上は
あってしかるべきです。
それに結びつかないというのは、
これまでの中国に対するODA援助は
ただ単にお金を無駄に使うだけの
子供の遣いになっていたといえます。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

こちら、日本のODA援助で建設がすすめられた
タイの首都バンコクの地下鉄の記念碑です。

日本に対する暖かい感謝の念がつづられており、
利用者の目に付くような場所にプレートが設置されています。

一方、人民に対して意図的とも取れるほど
日本が援助したことを知らせない中国には、
ODA援助をする際に、しっかりと
日本の援助だということを人民に知らしめる
取り決めをするべきであったでしょう。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

空港建設に資金・技術協力をすれば、
「中日友好 北京首都空港」と名付け、
道路を作れば「中日友好 道路」としたいものです。

また、世界遺産の修復にもぜひ
日本からの資金・技術を使ってもらい、
「中日友好 故宮博物院」「中日友好 万里の長城」と
どさくさにまぎれてプレートを設置するぐらいのことを
やって欲しかったと願うのは、私だけではないでしょう。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

さすがに
「中日友好 抗日戦争記念館」は洒落になりませんが、
明らかに人民の生活レベル向上に貢献している
「中日友好 地下鉄」ぐらいは
あってもいいのではないでしょうか。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一

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2006年9月12日(火)

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