第308回
中国の一般庶民の衛生感覚
世界的にみても
衛生に対する意識の高い日本から中国に来てきてみると、
中国の一般庶民が持つ衛生感覚は、
日本とは比べ物にならないほど低いと感じます。
これは、収入が少なく知識レベルも低い
低学歴層だけではなく、中国の中ではエリート層に分類される
大学に進学するような若者でも言えることです。
外出先から帰宅すれば、
「うがい・手洗い」をすることは
普通の躾を受けた日本人では当たり前のことですが、
中国人の一般的な人々を見てみていると、
それをしない人も多いように感じます。
街が比較的に綺麗な日本ですら
「うがい・手洗い」はしっかりするというのに、
空気が汚染され、随分と汚れた場所も多い中国において
これをしないというのは、衛生に対する意識が
相当に低いといえるでしょう。
中国の衛生環境の改善を考えると、
一握りの人々が気を付けていても、高い効果は期待できません。
大多数の人々の意識が低いままであると、
意識の高い人々の生活も自ずと影響されてしまうのです。
トイレで用を足しても手を洗わずに
嬉々として外へ出て行く人々。
街のそこら中で唾や痰を吐きまくる人々。
飲食店の服務員でも、
手をまめに洗わない人々は多いでしょう。
そもそも、衛生が大切な飲食店においてさえ、
食器などがしっかりと洗浄されていないことも多く、
中国のレストランでは、
お客が「まず食器や箸を利用前に拭く」という行為が
当たり前の事として行われています。
胃腸の弱い人などは、
中国では日本では考えられない頻度で
食当たりに合うことも想定しておいた方がいいでしょう。
中国の脂っこい料理に当たっているのか、
それとも慣れない食材に当たっているのか、
はたまた衛生観念の欠落した調理によって
バイ菌がうごめく料理だったのか…。
逆に、衛生面において
中国生活をしていて問題がないというのは、
とても丈夫で健康な身体を持っている人に
限られるのかもしれません。
明日は、一般的な中国人の衛生感覚を表す事例を
幾つかお伝えしましょう。
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