第318回
たまには日本に一時帰国も
さて、昨日(前回)お伝えしたとおり
二義的に「未来からの留学生」である
日本からの留学生ですが、
日本と中国とのギャップに対する認識を
忘れないようにするためにも、時折、
日本に帰国することも価値があるのではないでしょうか。
もちろん、日本に一時帰国するとなると、
中国内の交通費・飛行機代・日本国内の諸費用など
それなりにコストはかかります。
また、せっかく上達した中国語も
急激に退化することも懸念されるでしょう。
さらに、留学コストを最小限に留めることを考えると、
一時帰国などはもっての他ですが、
少し余裕のある人には、各自で時期を選定し
たまには日本の土を踏むことをお薦めします。
というのは、人間は環境の動物なので、
長くある土地で生活をしていると
その土地の状況に次第に順応していき、
せっかく中国と日本との違いの分かる感性が、
次第に現地化されていき、
さび付いてしまう恐れもあるからです。
しかし、必ずしも経済発展を遂げた日本の全てが
中国の未来像としてのお手本となるわけではありません。
日本には見習うべき良い面もあれば、悪い面もあるからです。
肝心なのは、中国と日本とのギャップを
客観的に感じ取り、「その違いの意味」を考え、
そこに価値を見出すことのできる能力でしょう。
日本で生活をしている上で
当たり前だと思っていたことも、
海外に出てみると当たり前ではなかったのだと
気付かされることも多くあります。
生まれながらに日本で生活をしていたのでは、
見えてこない価値があるのです。
これも、長期間ある場所で生活をすると
次第に環境に順応し、それが当たり前のことだと
思ってしまう表れでしょうね。
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