イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第94回
投資回数とリスク

会社を経営している人でもサラリーマンの人でも
すべてが順風万端に物事が進む事などまずあり得ないでしょう。
一生の内には多くの出来事に遭遇し、解決していきます。
その間には会社の経営をやめてしまおう、
サラリーマンをやめようと
一度や二度ならず何回も思うことだと思います。
ただし自分の考えが間違っていたり、
選んだ事業が時代遅れだったときには
大きな方向転換が必要になってきます。
株式投資でもこのようなことと類似しているところがあります。

投資した企業が時代にあっていなかった場合には
投資先の企業を変更しなければなりません。
ですが投資した企業が時代にあった企業であっても
他の市場や他の企業の株価が大きく上がっている時などは
つい売却してしまいたくなります。
このときに投資した企業の株に利益がのっていた場合には
つい売却して他の銘柄に乗り換えてしまう事もあるでしょう。
本来なら基本的にはしてはいけません。
ですが、それが完全にいけないかというと
そうはいえないのが株式投資の難しいところです。

例えば今、中国本土のB株市場が元気がありませんが
香港市場の株価が上がってきています。
上がっているのはそれなりに理由があるからです。
その理由を突き止めて投資することが大事になってきます。
この場合に気をつけなければいけないのが
ただ単に市場の人気が香港市場にある、というだけで
投資を考えるのならば賛成はできません。
そんな時は香港市場の人気がなくなって
大きく値下がりしたとしたら、
高値で購入していた人はババをつかんでしまうことになります。

投資方法として優良企業へ長期的に投資していく
基本的な投資方法と、
株式市場が人気がある市場へ資金を移して投資する方法、
そして市場への投資として
株式投資で頻繁に売買し利益を上げ
投資成果の実感を味わいたい、という投資家もいるでしょう。
実際に利益を手にすると儲けた気になってワクワクします。
これは一種の麻薬のような甘い感覚が味わえて
投資してよかった、と思う一瞬です。
私もその気持ちがよくわかります。
株式投資でどの投資を行っても
利益をあげていける人もいるでしょう。
ですが考えておきたいことは
売買の回数が多いほど手数料もかかりますし、
普通は投資効率も下がっていくことが多いものです。
売買回数だけが多くて、損得を計算したら
一番最初に投資していた企業の銘柄をずうっと持っていた方が
結局は投資効率がよかったなどということも考えられます。
投資実感を味わいたいのなら短期売買、
または人気のある市場への参加での
投資というよりは投機、もいいでしょう。
ですが本当に大きな利益を手にしたいのであれば
市場の人気に踊らされるのではなく、
投資する企業の成長性に投資すべきです。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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