イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第212回
為替と投資

日本人投資家が香港、本土市場のB株を購入するとき、
香港市場とシンセンB株市場は
日本円を香港ドルに替えて投資します。
また上海B株市場の銘柄を購入するときには
日本円をアメリカドルに替えて
上場企業の株を購入することになります。
購入を考えているときに円高であれば
香港ドル、アメリカドルに対して
多く両替することができますので特になります。
日本の円は2003年の8月には120円程度でした。
2004年に入り2月には105円まで上がっています。
その後3月に入り112円まで急落した後に
数日間の間に106円台になりました。
このように為替では毎日のように変化しています。
この時に為替で120円で海外に預金した人と
105円で預金した人ではどのような差が出てくるでしょうか。

120円で預金した人は105円で解約したら利率で約13%、
金額では15円分の為替差損が出ています。
(為替手数料は入れないで計算)
また105円で預金した人が120円で解約したときには
利率で約14%、金額で15円利益が出ます。
外貨預金、株式投資でも外貨に換えることは同じですから
円高、円安で利益が左右されることは同じです。

外貨預金ではなるべく高い金融商品に預金するのがベストです。
日本円に換えるときに
為替が円高か円安かによって
大きな影響を受けるのが外貨預金です。
株式投資では投資した企業の業績によって利益が決まります。
ですから利益率が上に大きくなる可能性があります。
株式投資でも日本円に換えるときに為替変動の影響を受けます。
ですがその影響は外貨預金とは異なったものになります。

外貨預金では高い商品でも
10%利回りという商品は常識では考えられませんので、
為替が円高か円安かによって大きく影響を受けます。

海外への株式投資の場合はどうかというと、
企業業績がよい企業に投資したときには
株価でも2倍以上になることが考えられます。
ですから為替での変動を気にするよりも
投資する企業の動向が大事になってきます。

中国株への投資を考えるときには
為替変動のことより投資する企業選択が大事になってきます。
中国株投資をするときに
円高になっていたなら円高メリットを受けられますので
円高にこしたことはないのですが。

それに円高、円安、という標準は
どこを見て決めているのでしょうか。

円高ということを考えると
1995年に円が80円まで上がったことがあります。
そこから見たら105円、120円という水準は
45%、50%の円安ということになります。
また、日本円が固定相場のときの360円から見たら
120円程度は300%の円高ということになります。
ですから為替でものを考えるときには
どのくらいで投資するのか、投資期間が焦点になってきます。
1年、2年なのか、5年、10年なのかによって
為替変動幅を考える必要があります。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ 2004年3月31日(水) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ