イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第542回
赤信号みんなでわたれば・・・

株価はある程度上がったところで
企業収益に比べ株価が高く買われすぎになった時点で
今度は反転して株価が下がり始めます。
株価が下がり始めた時点では投資家は売却しようとしません。
一時下がっただけで
また株価は上がっていくに違いないと思うからです。
高くなった株価は元の適正水準の位置まで戻ろうとしますので、
その後も下がっていきます。
この時点で売却する投資家もいるでしょうが、少数でしょう。
普通の投資家はここではなかなか売却しようとは思いません。
利益になっていればいいですが、
購入した企業の株が買値より下がっていたならなおさらです。
せめて購入価格まで株価が戻ったなら売却し、
損だけはしたくないと思うのが一般心理でしょう。

その後は株価でも一進一退を繰り返しながらも
基本的には下がっていきます。
この時点で損切りができればいいでしょうが、
ふみきれない投資家は売却せずに抱え込みます。
株価はその後適正水準か、投資家の売りが出て大きく上がった分
下げもきつくなり適正水準以下まで下がっていくことになります。
その後はてこでも大きく上がりもせず下がりもせず、
その水準で株価は推移するでしょう。
高値で購入した投資家は数ヶ月は我慢ができますが、
半年間くらいたちますと
痺れを切らして中国株を売却する人が増えます。
高値で購入した投資家は中国株に文句を言うようになります。
やはり新興市場の株式市場はだめだというふうに言うでしょう。
自分の投資のしかたに対してはあまり文句はつけません。
株式市場には厳しく、自分の投資判断に甘いのが
一般の投資家の意見でしょう。

本来はここでなぜ利益が出なかったかを考えていくと
おのずと答えが出てきます。
株が上がっているときには多くの投資家が購入しますので
乗り遅れてしまってはいけないという気持ちの焦りです。
「赤信号みんなでわたれば怖くない!」という気持ちでしょう。

投資する企業でも株価の値上がりが激しそうなもの、
まだ株価でも割安感があるもの、人気がある企業、
業績が大きく伸びそうな企業など
投資する企業を選んで投資するでしょう。
これらは株価が安いときには十分通用するものです。
ですが、株価がある程度上がってきたなら
投資でも慎重にしなければいけません。
投資する企業の一株利益(PER)から見て
割高になっていないか、
企業の将来性と株価の水準から購入できるかなど。
本来は株価が下がっているときに検討すればいいのですが、
なかなかしないものです。
ですが、株式市場で短期売買を行い
売却し利益を出そうとするのでしたなら
株式市場の株価が反転して上がり始める時期に購入できれば
一番いいでしょう。
普通はこの見極めが難しいのが実情です。
わかれば誰だって資産家になれるのですが。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年7月5日(火)

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