第4回
常識でお金は儲かりません

証券会社の株がずいぶん値上がりをしています。
去年の暮れに私が講演会で喋ってから
平均して4割から倍近くも上がりました。
野村は1700円台だったのが3500円、
1番割安だと私が思っていた東洋証券が
300円から450円、また業界で1株当たりの
利益がもっとも高いと予想される一吉証券
(恐らく1株当たりの利益が200円をこえるでしょう)
が600円から1100円です。

それでもまだ上がりきったとは言えません。
バブル期の野村の高値は5990円、大和が3980円、
東洋証券が2750円、一吉証券が2890円、環境は
その時を上回っており、しかもまだはじまったばかりで、
これから3年間は好況が続きそうな勢いですから、
3月決算の結果が出て株主総会がひらかれる6月頃には
株高の居どころがかわっていることが考えられます。

どうしてこういう見過ごしが起るかというと、
バブルがはじけて10年たつ間に、
銀行が潰れそうになると、保険会社も軒並み業績悪化で
金融業はみないけないという先入観が
しみついてしまったからです。
先入観のかげにかくれて
証券会社が元気を恢復するところが
見えなくなっていたのです。

でも証券会社と他の金融業は同じものではありません。
証券会社の業績の悪かった時は銀行がお金を貸さなかったし、
相手にもしてくれませんでした。
郵便貯金の10年定期がこの4月から続々と満期を迎えます。
解約されたあと預金をしてもロクな利息はもらえないので、
100兆円に及ぶお金が行き先を探しています。
株を買いたいと思う人は多いが、株は怖い。
そう考える人たちが投資信託にドッと押し寄せるので、
野村が1日で8000億円もの資金を集めました。
それだけで野村の株が倍にはね上がってしまったのです。
みんながそのことを知ってしまってからでは
もう遅いのですが、
常識をくつがえすようなことが起ると
金儲けになります。
そういう角度から株式市場の動きをよく見て下さい。





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