第66回
留学は大学を出てからがいいですね

「可愛いい子には旅させよ」といいますが、
いまの旅は留学のことです。
地方の若者が親元を離れて
都会の大学に行くのも(その逆のこともありますが)
留学のようなものですが、同じ国の中で、
言葉の通ずるところへ勉強に行くのは
留学とはいいませんね。

留学とはふだん自分たちが使っている言葉の
通じない外国に勉強に行くことです。
どこの国に行くか、
どんな学校に行って何を勉強するか、
また何才の時に行ったらいいかは
本人やその周囲の人たちが決めることです。
先ずどこの国に行くかは
その時代時代の流行みたいなものがあります。
またどこの国に行くかは
何を勉強するかによっても違います。

たとえば、戦前の日本人なら、
イギリス、フランス、ドイツといった
ヨーロッパ先進国に行きました。
医学ならドイツ、美術ならフランス、
政治制度ならイギリス、
また軍事なら海軍はイギリス、
陸軍ならドイツか、フランスと目的によって
留学先を変えました。
戦後はアメリカの影響を
大きく受けるようになったので、
アメリカ・ブームになり、
旅行に行くのもアメリカが1位なら、
留学先もアメリカが1位になりました。

企業がその社員を研修のために
留学させるのもアメリカなら、
日本国内での大学入試で1浪も2浪もやった
ドラ息子が遊学先として選ぶのも
アメリカです。
ロクに英語もできない若者が
親にお金をもらってロスやサンフランシスコや
ニューヨークに行くのはいいが、
似たもの同志で同じアパートに住んで、
日本での延長のような生活をしたのでは、
日本にいて遊んでいるよりも
もっとひどいことになる心配があります。

オトナとしての思考骨格が
まだ一人前になってないうちに、
別の国に行くと、その国の骨格に育つか、
どっちつかずの中途半端な骨格になってしまうからです。
外国へ留学に行くのは、
一人前の精神的な骨格がほぼ固まった年齢、
即ち大学を卒業してから行くのがいいですね。





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