第122回
貯金をしてもお金はふえません

またお金の話に戻りますが、
みなさん、どうして貯金をするのですか。
将来に対して心配だからでしょう。
みなんさんの心配を取り除くために、
政府が先頭に立って、
健康保険から失業保険、損害保険、
はては、介護保険まで制度化しています。
それでもやっぱり不安になるのは、
最終的に自分の面倒は自分で見なければならないと
人間は誰でも思っているからです。

貯金そのものは昔からずっとやってきたことですから、
別に目新しいことではありません。
しかし、昔と今と違っていることがあります。
一つは貯金をしても、
利息がタダみたいになってしまったことです。
もう一つは財産とは何かという観念に
大きな変化が起っているので、
お金の扱い方を変えなければならなくなったことです。
毎月の収入の中から多くの人々は
なにがしかの金額を貯蓄にまわします。
それが収入の何%にあたるかは、
人によって、また考え方によって違います。
多いほどよいということでもありません。
そのお金を銀行とか郵便局に持って行って預けます。

金額がそんなに多くないこともあって、
そのお金をどう運用するか考える人はあまりありません。
当分使うあてのないお金は定期預金にすると
年に6%の利息をくれましたので、
大抵の人が定期にしました。
そこを狙って税務署が20%の分離課税をしたので、
手取りはその分減りました。
それに追い討ちをかけるように、
銀行の苦境を救うために、
金利をドンドン下げてしまったので、
とうとう貯金をする人は節約したお金から
収入をあげることができなくなってしまったのです。

日本の政府は本当にヘンな政府ですね。
みんなに貯金はするなと言っているようなものです。
もっと頭を使ってお金をふやす方法を
自分で考えろと言っているようにも見えます。
おかげで銀行にお金を持って行くのは
空巣狙いにやられないためということだけに
なってしまったのです。


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