第131回
財産づくりは株中心の時代になったんです。

早いもので、このホームページをはじめてから、
130回をこえてしまいました。
糸井さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」は若い人が
たくさん見ていて、
もう少し年配者が欲しいという話だったので、
もしかしたらそういうお手伝いが
できるかも知れないと思いましたが、
毎日のようにとびこんでくるeメールを見る限りでは
おじいさん、おばあさんのファンがふえるよりも、
イトイ新聞の若い常連の皆さんが
私のファンになってくれたようですね。

もちろん、それでも嬉しいのですが、
私が執筆にあたって、
株のことからはじめたのにはわけがあります。
いまから40何年前に私が小説家をやりながら、
その枠からはみ出した株の世界にとびこんだ動機は、
株が、プロ、セミプロが
バクチにうつつを抜かす特異な社会から
大衆投資家の時代になると思ったからです。
現に株のカの字も知らなかったスブのシロウトの私が
おそるおそる手を出して、
ちゃんとビルを建てることができたのですから。

その時代に比べると、
いまは普通の家庭の主婦や学生でも
株の話をするようになりましたし、
日本の経済を支えてきた株の持ち合いが崩れて、
個人や投信のような
機関投資家や外国資本が株主になって
産業界を支えるように変わってしまいました。
その上、土地や現金に対する不信感が
みんなの貯金を株式市場に集中させる傾向が
日々強まっていますから、
投資と言えば、どの株を買うかということになりました。
なかでも利益をたくさん生む株ほど
投資家の注目を浴びますから、
そうした株を中心に
財産づくりが行われることになったのです。

そうした時代背景の中で
生活とか文化について語るとすれば、
株式市場をまたいで通ることはできなくなりました。
私の見方が正しいかどうかは
やがて株価が実証してくれます。
もちろん私が間違うこともあります。
でも笑わないで下さい。
私だけが抜きんでて、
先を見る眼があるわけではないんですから。


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