第166回
ネットビジネスの95%が駄目になる

インターネットを使ってやれる
目の醒めるような仕事はないかと、
いま世界中の若者たちが知恵を搾っています。
私のところにもいろんなアイデアが持ち込まれますが、
情報と販売をごっちゃにした霧の中をさ迷っている人が
まだまだ多いですね。

そういうアイデアにいとも簡単に
何億円、何十億円というお金を出す
ベンチャー・キャピタルの気前のよさにも驚かされます。
私の香港の友人で、
ファッションのチェーン店で大成功をし、
続いてジャーナリズム業界に進出をして、
週刊誌と新聞で
これまた奇跡的な大成功を納めた人がいます。
この人が3年くらい前から
私にインターネットで商売をするんだと
しきりに熱をあげていましたが、
私は自分がわからないこともあって、
「フンフン」ときいていました。

ところが、最近になって久しぶりに会ったら、
インターネット・ビジネスで
ひどい目にあった話をしきりにしておりました。
バーチャル・デパートができると思って
店びらきをしたところ、
商品の仕入れから発送までにえらい手間がかかって、
一番多い時は1700人も従業員をやとっていたそうです。
「世界中を相手では
商品を送り届けるだけでも大へんでしょう」
「配達はDHLに頼めばいいから問題はないんですけど、
思うように注文が集まらないんです。
それで従業員の首切りを1000人もやりましたが、
まだ200人は多いようです。
おかげで6億ドル(90億円)損をしましたが、
まだ毎月6千万ドル赤字が続いています」
「インターネットを使う新商売は難しいですね。
私も100のうち90%くらいは
駄目になるだろうと見ていますよ。」
と相槌を打つと、
「いやいや、95%でしょう。
私は6億ドルの授業料を払って確認しましたが、
インターネットで物品販売業は
特殊なものを除いて無理ですよ。
私のような経営のベテランでも
うまく行かないのですから、
経営のケの字も知らない技術者上がりでは
もっと難しいでしょう。
集めたお金で3年や5年は
食いつなぐことができるでしょうが。    


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