第265回
無いのは資本ではなくて頭です。

いまやデパートもスーパーも
追われる身になってしまいました。
一頃はスーパーの時代と言われ、
ダイエーやイトーヨーカ堂が
破竹の勢いだったことがありましたが、
「大きいことはいいことだ」
という時代はすぎてしまったのです。

次にデパートやスーパーを虫食いにして
大きく成長する企業は
いずれも大型店の欠陥をよく研究して
その盲点をついた1世代若い経営者たちです。
大型店のおいしい部分だけを狙いますから、
スケールが小さくても間に合います。
ちょうどスーパーがデパートの盲点をついた40年前に、
郊外のお金のかからない住宅地から出発したように、
これらの新興勢力も広島とか山口とか、
あるいは、大宮とか葛西とか、
田舎や郊外の小さな店からスタートしています。
スーパーの中から分離独立した良品計画が
ほとんど唯一の例外ですが、
他はかつての戦国時代の武将たちのように、
先ず地方で地盤を堅めて、
それから都に攻め込んでいます。
専門店は1つの単位は小さいし、
小さいうちは小資本でできますが、
やがて上洛して東京のマーケットを独占するようになれば
全国を制覇する大事業になるでしょう。

そういうニュービジネスが
続々と現われているということは、
小資本から出発して
過去の体制と入れ変わるチャンスが来たということです。
大企業になってしまったあとを見ると、
起業にも大資本が必要だから
自分には無理だと思う人がありますが、
100円ショップだって、ユニクロだって
無資本に近い状態から出発して、
産業界の盲点をついて成長したものです。

いまハヤリのIT関係の産業にしても
いずれもパソコン1台からスタートしています。
そういう出発が可能なのは
いままでの体制がほぼ飽和状態に達して
既存の企業もその経営者も
選手交替の時期に来ているからです。
ですから無いのはお金ではなくて、
きっと頭なんでしょうね。
こういう時代は先ずの改造からはじめることです。


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