第276回
いつはじめても遅くはありません

「1億円払ってもよいサラリーマンが欲しいですね」
と私に言ったのは、
いまをときめくユニクロの柳井正社長さんです。
なるほどと私も頷きました。
1億円は会社が必要経費の中から払うのではなくて、
その人があげてくれた利益の中から支払われるものだと
すぐ気がついたからです。

しかし、1億円払っても安いと感ずるような人材は
どうやって生まれるのでしょうか。
頭脳明晰は条件の1つでしょうが、
頭がいいというだけなら、結構たくさんいます。
真面目で蔭日向なくよく働くということなら、
多分、もっと多いでしょう。
周囲の人たちの信頼を得ることももちろん、絶対要件です。
周囲の人たちが知らぬ顔をするのと、
あいつなら助けてやろうじゃないかという気を
起してくれるのとでは、天と地ほどの違いがあるからです。

私は各界でそれぞれに成功してきた人を見てきましたが、
育った環境も違うし、
現にたずさわっている仕事の内容も違いますが、
どの人にも共通していることは
「思ったことはすぐにやる」
ということです。
偉くなった人は皆が皆、頭がいいわけでもないし、
知識が万人にすぐれているということでもありません。
それどころか、こんなことも知らないのかと
驚く人も少なくはありませんが、
人の説明を受けて一たび納得をしたら、
その瞬間にきいたことはその人の血となり肉となって、
すぐにも実行に移されるのです。

ほとんど1人の例外もなく、
そういう人は人生は短いと感じています。
短い間にやりたいことがたくさんありますから、
やると思い立ったら、もうその瞬間からはじまっています。
宿題として明日に残す人なんかいません。
いつはじめても遅すぎたということもありません。
走りはじめればいつか追いつき、追い越して、
ゴールに達することができるのです。
反対にいつまでも同じ位置で足踏みをしている愚図とは
とてもつきあいきれませんね。
人生はすぐに終ってしまうんですから。


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2000年12月11日(月)

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