第277回
サラリーの額にこだわるなかれ

昔は入社試験の時に
サラリーはいくらですかときく人はおりませんでした。
入れてもらうだけでも有難い話で、
給与の額は会社の方が決めるものと思われていたからです。

時代が変わるとさすがにそれではすまなくなりました。
一流会社はいまでも一方的に会社が決めていますが、
入社案内のどこかに初任給の金額が印刷されています。
それに不満なら
はじめから受験しなければいいじゃないかというのが
採用側の言い分です。
中小企業や中途採用になると、そうはいきませんので
本人の希望もきくし、会社が支給できる金額もいうし、
それでよければ採用ということになります。

サラリーは多いにこしたことはないけれども、
サラリーはさしあたりの生活に必要な出費であります。
大きな会社ほどその金額がきまっていて、
3級特進をしたからと言って同期生や先輩を跳び越えて
社長や重役と同じ金額になることはありません。
それに比べて倍の収入があったとしても、
生活が楽というくらいが取得で、
それによって金持ちにもなれませんし、
将来独立する時の元手が貯まることにもなりません。
サラリーが同業他社に比べて良いと、
転業しても生活レベルが下がる心配があるので、
ぬるま湯に浸かったまま
独立自営のチャンスを失うことの方が多いと思います。

ぬるま湯が好きな人はそれでよいのですが、
将来、年収1億円のサラリーマンになるとか、
自分で創業して企業のオーナーになりたい人は
仕事を覚えることが大切ですから、
サラリーにこだわることは全くありません。
学校なら生徒が授業料を払って
先生の方がそのあがりで暮らすのに対して、
実業の世界では仕事を覚えながら
生活の糧まで支給してもらえるのですから、
文句を言ったら罰が当たります。
サラリーの多い少ないよりも、
就職をして覚えにかかったことが
将来の自分にとって役に立つかどうかです。
その視点に立てば、仕事の選び方は世間の常識とは
かなり違ったものになります。


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2000年12月12日(火)

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