第278回
なるなら中堅社員より社長の運転手

新しく仕事を見つけて、そこから出発して
人生航海を行く人には2つの可能性があります。
1つは人間関係をたよって出世する道であり、
もう1つは有望な仕事を見つけてその延長線上で
事業家として成功することです。

どちらも昔々からある方法ですから、
別に珍しいことはありません。
またどちらとも30才前後の青年たちにとっては
手さぐりの空間ですから、
自分でそのきっかけをつくらなければ、
1歩も先へはすすめません。
私が秘書募集したら、たくさんの応募をいただきましたが、
いち早く応募した人はそれを我が道を切り開いて行く
きっかけにしたかったからでしょう。

何人かの青年を面接しましたが、
私は1人に1時間半も使いました。
自分の考え方を理解してもらいたかったし、
相手がどんなことを考えているか知りたかったからですが、
共通していることは30才前後では、
人生の経験もそうあるわけではないし、
どこに自分の歩むべき道があるか
全く見当がついていないということです。
無理もない話で、私自身は
比較的早くに自分の鉱脈につきあたりましたが、
私のように異常な環境におかれて
死ぬか生きるかのスリルを味あわなければ、
そう簡単には視界がはっきりして来ないのが
普通でしょうね。

そういった意味では自分を手取り足取りして教えてくれる
人生の先輩を見つけることは大切なことです。
会社に入って仕事場でそういう人に出会えば
人生の幸だし、
取引先や旅先でそういう人に出会っても
そこから新しい運命がひらかれます。
私の知っている或る有名な経営者は
自分の運転手が大へん気に入って、
とうとうその青年のために
会社の商品を運送する専属の運輸会社をつくって
責任者にしました。
運転手というのは
社長に接する機会の最も多い職業ですから、
自分を認めてもらえる最短距離にいます。
何千人もいる従業員の中のすぐれた幹部よりも
社長の運転手の方がチャンスは多いという実例ですね。


←前回記事へ

2000年12月13日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ