第293回
日本旅行の新しい土産はこれだ

いま日本に来る観光客が
何をお土産に買って帰るかご存じですか。
昔はキャノンやニコンのカメラを
物品税を免除してもらって買って帰りましたが、
そのうちに香港で買っても、アメリカで買っても、
日本より安いことが知れ渡ってしまったので、
日本製品でも日本まで来て買う必要が
なくなってしまいました。

それがいまでは100円ショップやユニクロが
お土産を買って帰るところになってしまったのです。
私の北京の外人向けマンションの
マネージャーをやっている30代の青年は、
3日間の滞在中に2回、100円ショップに行き、
1回目は5000円あまり、3回目は3000円あまり、
何と8000円以上も買物をしました。
なかでもコンピュータに使う文房具は
北京の7分の1の値段だそうで、
両手で抱えきれないくらい持って帰って行きました。

私がユニクロに案内して、中国で縫製した衣料品を
こんな形で売っていますよと説明すると、
「3分間いただけますか」と走って子供用品売場に行き、
自分の息子のジャンパーを1900円で買って
玄関口にいた私のところまでとんで帰ってきました。
「東京に来てメイド・イン・チャイナを買うんですか」
と冷やかしたら、
「だって北京には売っていませんから」
と言いかえされました。

日を改めて台湾から来た上場企業の社長さんを
郊外にあるユニクロに案内したら、
ジャンパーを15枚も買って、「安い安い」と三嘆し、
台湾に帰ったら、
「3倍の値段で買ったと言ってみなにあげますよ」と
とても上機嫌でした。

100円ショップで売っているものも、
ユニクロで売っているものも、
日本製品とは限らなくなりました。
でもこの値段では自分の国で買えなかったり、
手に入らないデザインだったりしています。
それがたまたま生活必需品だったり、
安売り商品だったりすると、
もっと購買意欲をそそります。
日本製品でなくとも日本でないと買えない
魅力的な商品ならお土産になるのです。


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2000年12月28日(木)

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