第337回
上海や北京の不動産は今が買い時

中国人は土地や建物を財産と考えています。
財産を大切にする国民性ですから、
土地や建物の財産価値に敏感です。

お金さえあれば、土地や財産は手に入ります。
私有財産が否定されていた時期は
その願いが叶いませんでしたが、
それができるようになると、
みんながそれを手に入れようとします。
わけても一足先に金持ちになった華僑たちは開放政策後、
我勝ちに上海や北京などの大都会の不動産に投資しました。
不動産投資はハイテクとか、工場経営と違って
誰にでもできるし、ニューヨークやサンフランシスコの
チャイナ・タウンでも経験したように
手堅い商売なんですね。

ところが、中国大陸では
すっかり勝手が違ってしまいました。
建築ラッシュになって土地がとぶように売れると、
この時ぞとばかりに政府が先頭に立って
高値で土地を売りに出します。
そのために実需を無視したビルの大群がつくり出され、
不動産の価格も家賃も原価を無視して大暴落をします。
海外からの投資家は
借入金の金利が払えなくなって逃げ腰になりますが、
国内の不動産会社は国営ですから
損をしても自分のお金でありませんから、
平気でまた新しいプロジェクトに取りかかります。
こんな状態が5年も続くと、
海外資本は皆、へたばってしまいます。
日本から進出した不動産会社で成功した企業が
1社もないのを見てもおわかりでしょう。

業として中国で不動産業を営み、
ビルを建てたり、マンションを建てたりするのは
日本人の手に負えないと思います。
しかし、上海でも北京でも、不動産の相場は
その時々の景気不景気によって大きく動きます。
高値に比べて、いまは3分の1くらいの値段ですから、
「売り時ですか、買い時ですか」ときかれたら、
そろそろ買い時でしょうね。
不動産投資は難しいと言いましたが、
個人として収入向きに持つとしたら、
何しろこれから経済の高度成長に入るところですから、
利廻り採算にのるものです。


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2001年2月10日(土)

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