第340回
リゾート村つくるなら東南アジア

別荘に手を焼いた私がもう一度、
別荘を持ったことがあります。
或る時、いわき市というところに講演に行って
翌朝、東京に戻る特急に乗り込んだら、
昨夜の主催者が筍弁当を電車まで届けに来てくれました。
もう朝食の終ったあとでしたが、
折角のご好意だから有難くちょうだいして
家まで持ち帰りました。
そうしたら、その弁当の底に
主催者の会社が開発している
小名浜の別荘のパンフレットがはさんでありました。

家内が素早くそれを見つけて、小名浜なら漁港でしょう。
軽井沢と違って、
美味しいあわびやうにがとれるところだから、
私が見に行ってきますと、私のとめるのもきかず、
子供たちを連れて下見に行きました。
社長さんから大歓迎を受け、
盛大にもてなされたのでとうとう抜きさしならなくなり、
またしても役に立たない別荘を建てる
破目になってしまいました。

敷地が200坪、建坪が60坪、サウナまであって、
私は筍弁当1つもらったばかりに
大枚7000万円の出費になってしまいました。
別荘ができてから10何年たちますが、
私はいままでに2回しか行ったことはありません。
小名浜のあわびやかれいが
軽井沢の山菜よりおいしいことは私も認めますが、
あわびやかれいなら東京でだって食べられます。
休みになって小名浜に行くくらいなら、
私はバンコクか、ランカウイにでも出かけます。

空の旅がこれだけ便利になったのですから、
連休があれば誰だって外国に出かけます。
こんな人件費の高い国で、温泉宿を建てなおしたり、
オランダ村やスペイン村を建てても
来る人は韓国の人か台湾の人くらいなものです。
日本より地価も建築費も人件費も格段に安くて、
風光が日本よりずっと明媚なところが
アジア中にはいくらでもあります。
そういうところにリゾート村をつくって、
日本的なサービスをやって
日本のホテル並みの宿賃をもらうのが
日本人のやるべき観光事業でしょう。
もう国境のない時代になったのですから
廃物利用など考えないことです。


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2001年2月13日(火)

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