第342回
夢にはまず挑戦して見ることです

まだお金も儲からないうちから、
お金が儲かったら、こんな家に住みたい、
こんな車に乗りたいなんて考えるのは若者の見る夢ですね。
私はやろうと思えば、それを実現できる立場にありますが、
いまでも夢に見て楽しんでいます。

若い時、台北から香港に亡命して貧乏していた頃、
夜の食事の終ったあと散歩に出かけると、
いつも自動車会社のショー・ルームの前を通りました。
サンビーム・タルバットのスポーツ・カーの前に
立ちどまって、
留学に来ていた元気のよい金持ちの息子たちが、
「金ができるようになったら、この車を買うんだ」
と言うのをきいていましたが、
実際に一番早く車を買うことができたのは私でした。
人の真似をしたり、ただ人に使われていたのでは
なかなか金持ちになれませんが、
目を皿のようにして
うまくお金儲けのヒントにぶちあたったら、
チャンスは向うからやってきます。

上海に行って豪壮な邸宅に住めるようになるのは
皆さんにとってはまだまだ先のことでしょうが、
上海で事業に成功するチャンスは
東京でそれを見つけるよりもずっと多い筈です。
問題はどういうことをやったら成功できて、
どんなことでは駄目なのか、その区別ができることです。

偶然にやったことが
成功のきっかけになることももちろん、あります。
でもすぐに競争相手が出て来て、
創業者利得を稼ぐいとまもあたえてくれないような仕事では
とてもゴールまで辿りつけません。
人にできなくて自分にできる仕事、
とりわけ中国人や外国から次々と乗り込んでくる
世界中の人々の間にまじって、
日本人の特長が生きる仕事となると、
かなり限られてきます。
私がはじめて言葉も通じない香港に
ひとりおっぼり出された時と同じです。
心配で心配で、ベッドで仰向けに寝たまま
朝まで一睡もしなかったことが何回もあります。
それでも運命の女神には見捨てられませんでしたから、
先ず挑戦して見ることです。


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2001年2月15日(木)

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