第355回
北京で男性の性能力促進剤をもらう

北京で私に食いに来た青年は文面から見て
40才前後と思ったのがまだ22才だったのに
先ずびっくりしました。
きいて見ると、10年前に父母連れられてアメリカに渡り、
バークレー大学の経済学部を卒業して、
イギリスで大学院に行き、
現在はスペインで博士課程の勉強をしているそうです。

私の書いた本の中国語版を偶然、アメリカの本屋で見つけ、
以来、私のファンになって、新しい本の広告を見ると、
わざわざ台北の出版元までインターネットで注文し、
ほとんどの本を読破している様子でした。
意外なところにかくれた読者がいるのに
もう一度びっくりしましたが、
10年も前に一家揃ってアメリカに移住できる
中国大陸の人は特例中の特例ですから、
お父さんは何をしているのですかとききました。

そうしたら、糖尿病のお医者さんで、
スタンフォード大学の医学部から招聘されて
共同研究員として中国政府から派遣されたとのことでした。
もともとは漢方のお医者さんですが、
その調製した糖尿病の薬が
インシュリン非依存型の患者には85%、
インシュリン依存型患者には19%効く実績をあげたので
西洋医学界の注目を浴びたのだそうです。

私も45才の時から糖尿病を抱えて30何年たちましたので、
すぐにも関心を持ちましたが、
糖尿病の薬など山ほどあっても、
どれもこれもいい加減なものが多いので、
フンフンときくだけにして、
話題を専ら中国の経済に向けました。
年が若いけれど、さすがに親の血を受けた人間らしく、
頭脳も明晰で、私との受け答えも見事なものでした。

約2時間ほど話をして、帰り際に青年は
手土産のようなものをさし出しました。
「若い人がそんな心配は要りません」
と断ると、
「実はこれうちのオヤジがつくった薬なんです」
というので、糖尿病の薬なら
どんなものか見てみようと思って受け取りました。
本人が帰ったあとにひらいて見たら、
何と糖尿病の薬でなくて
男性の性能力増進剤だったのです。


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2001年2月28日(水)

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