第396回
若者よ、仕事を探して街に出よ

時間を短く感ずる人生が良い人生だとしたら、
そういう生き方をやって見ることです。
そのためには時間が足りないと
痛感する仕事を見つけることです。

自分が心血を注いで打ち込みたくなるような仕事は
すぐにも見つからないかも知れません。
一生かかっても見つからない人もたくさんいます。
そういう人は生活費を稼ぐ手段として仕事に就き、
とっておきの時間は
自分の好きな趣味道楽のために使います。
それでも別にかまいませんが、
同じだけの情熱と時間を仕事に集中することができたら、
その道のエキスパートとして大をなす可能性は
大きいでしょう。

人の仕事場は学校を卒業してたまたま選んだ
(もしくは選ばれた)就職先からスタートしますので、
最初に選んだ仕事場に運命を大きく左右されます。
京都セラミックの稲盛和夫さんは鹿児島の大学を出て
最初に就職したのが潰れかかって
月給もまともに払えないような
京都の碍子(がいし)の会社でしたが、
それが機縁になって、
IBMをはじめアメリカのコンピュータ会社や
携帯電話の会社に欠くことのできない
セラミックのパーツを供給する
世界的な大企業の創業者になっています。

だから運命の女神からお呼びがかからないと
出世のきっかけもつかまえられませんが、
お呼びのかかるのは1つ目の職場とは限りません。
1つ目が駄目なら2つ目、
2つ目が駄目なら3つ目ということも考えられます。
私の知っている上野製薬という会社の創業者は、
豆腐を腐らせない防腐剤をつくって
大きな資産を築きましたが、
そこに至るまでにありとあらゆる失敗をくりかえし、
なかにはまがいものの人造真珠にまで手をつけています。
それでも最後には自分の思ったところまでは
辿りついているのですから、
「若者よ、仕事を探して街に出よ」です。
私だって今年はじめようと思っている新しい仕事が
5つもあるのですからその気になったら、
仕事がないわけはありません。


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2001年4月10日(火)

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