第417回
家を買う時も貧乏した時の用意を

家には自分たちが住むための施設である場合と
他人に貸して収入をもたらす
財産としての機能をはたす場合があります。
自分たちが住む場合は、売れば財産価値がありますが、
収入をもたらす財産ではありません。
ところが、同じものを他人に貸して月々、
収入がもたらされるようになると、
途端に収入向きの不動産に変わります。

お金のたっぷりある人は、貧乏した時のことなど
あまり考えませんから、
自分が住むのに快適な家を建てます。
庭が広いと植木の手入れにもお金がかかりますし、
家が大きいと電気代やガス代の支払いだって
バカになりません。
そんなことなど気にしないですむ生活をしてみたいと
誰でも考えます。

反対に収入を得るのが目的賃貸用の不動産を建てる人は、
あまり建築費がかからないで、
なるべく高く貸せるような配慮をします。
人が借りたくなるような交通至便な位置にあって、
間取りに無理がなくて、見かけのよい建築を心がけます。
収入が目的ですから、かかったお金に対して毎月
どれだけの収入があるかという利廻りを重視します。
それを職業とする大家業はいつの時代にもあります。

でも大抵の人は先ず自分の家を持つのが目的ですし、
そんなにお金の余裕があるわけではありませんから、
土地から買って建築家に設計してもらって
といった贅沢は許されません。

建売りの業者が建てた物を買うとか、
マンションの一室は買えたら、
これで念願が叶ったと思うのが人生の第一歩でしょう。

それがお金の心配をしないですむような家を
建てられるようになれば、
それにこしたことはありませんが、
私はその場合でもいつ自分がまた貧乏するかわからないと
思っていますから、自分の家を引き払って
他人に貸した時に
いくらに貸せるかを考えて家を建てています。
貧乏になる心配をしない人でも、
転勤ということがありますから、
自分が住まなくなった時にすぐに人に貸せるかどうかを
頭に入れて家を選ぶ必要があります。
家は自分が住んでいる限り、財産ではありませんが、
財産価値のある選び方をすると、
貧乏した時に助かります。


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2001年5月1日(火)

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