第424回
コスト意識を身につけましょう

はじめは人から月給をもらう身分でも、
いつかは人に月給を払う身分に
なりたいと思っている人は多いでしょう。
大きな会社に入って下っ端からだんだん出世をして
社長になった人でも、
会社から月給をもらう社長であって、
従業員に月給を払う社長ではありません。
大きな会社には創業者がいて、
その人は社員に払う月給の心配をしたでしょうが、
その後を受け継いだ人は徳川時代の藩主みたいなもので、
藩の収入を分配する権限を持った立場にすぎません。
会社の収入が涸渇しないように番をする必要はありますが、
月給に支払うお金を探してくる重大な責務は
持っていないのです。

むしろ中小企業の社長さんとか、
新しく創業をするベンチャーの社長になる人の方が
毎月、支払う月給を探してくる係りと言ってよいでしょう。
そういう身分になることを志すのはカッコよいことですが、
決して容易なことではないし、
成功する確率も100に1つより更に低いものでしょう。
それでも挑戦したいと思う人はどうすればよいかというと、
月給をもらう身分である時から、
月給を払う側の立場になって働くことです。
簡単に言えば、自分の立居振舞いすべてに
コスト意識を持つことです。

みんなに支払う月給がその働きに比して
高すぎると感ずるのもコスト意識です。
ろくに業績も上がっていないのに
すぐに月給日が来てしまうと感ずるのもコスト意識です。
レストランならお客が食べ残した物を片づける場合でも、
たとえその代金をお客が払っていても、
勿体ないと思うのでなければ、
将来、レストランの経営者はつとまりません。
お客さんによけいなお金を使わせないことはめぐりめぐって
お店の人気になって戻ってくるからです。
とりわけ自分のポケットに直接ひびかないことであっても、
自分の勤めている会社の負担になることを
少しでも節約するような気遣いのできない人に
独立創業は難しいでしょうね。


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2001年5月8日(火)

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