第458回
店が百軒をこえたら上場企業です

レストランやコーヒー・ショップは
製鉄会社や、自動車メーカーに比べると、
うんと小さな商売です。
「鉄は国家なり」と言われた時代には、
小さくなってそのおこぼれをちょうだいするのが
関の山という存在でした。

しかし、時代が変わると、鉄は生産過剰で
付加価値を生む事業でなくなってしまったし、
自動車も手堅い需要はありますが、
販売競争で敗れたメーカーは莫大な損失を出して
倒産したり、吸収合併の対象になっています。
一旦、大赤字になると、
株価の位置が見るも無惨な水準まで売られて、
企業のスケールだけで判断することが
できなくなってしまいました。

それに比べると、三度のメシは
不景気になっても食べないわけには行かないし、
マイカーを頻度激しく買い換えたり、
高価な洋服を買うのを控えたお金で、
小さな贅沢をしよとすると、
海外旅行に行こうか、
それとも今夜は外へ出て食事をしようか
ということになります。

但し、会社のお金で
遊興できる時代ではなくなりましたから、
居酒屋に行こうか、それともイタリア料理屋に行こうか
という場合も自腹を切ってということになりますから、
そういう勘定が安くて気軽に入れる店に人が集まります。
一人当りの売り上げは2000円か3000円、
多くても5000円ていどですが、
一人当りの単価は小さくとも、
大ぜい集まるとバカになりません。
またメーカー業に比べて設備に巨額の資金がかからないし、
投資額に比べて利益の幅もあるので、
売上げに比べても、また資本金に比べても、
かなり高い利益があがっています。

一軒のモデル店が成功したら、同じ店を人の集まる所へ
次々と展開して行けば、支店をふやした分だけ
拡大していけますから、
一番大切なことは場所選びを間違えないことと、
どうやって働いてくれる人を
確保するかということになります。
こういう水商売でも店の数が100をこえるようになると、
上場のできるスケールに達します。
もっともそういうスケールまで達するのは
なかなか大へんなことですが。


←前回記事へ

2001年6月11日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ