第504回
大東京が大きく変わりはじめました

中国と中国語の話ばかり長々とやりましたが、
中国にばかり氣をとられているわけではありません。
日本のテレビは北京や上海にいても見られるし、
香港や台北にいても見られます。
内閣が変わっただけで、
仕事の環境など何一つ変わらないというのに、
日本の空氣は一変しました。

政治討論など誰一人ふり向かなかったのに、
眞紀子旋風が起ると、皆が面白がって覗くものだから、
とうとうゴールデン・アワーの
番組になってしまいました。
私もおつきあいに時々、見せてもらっていますが、
あまり心を動かされません。

威勢がいいけれど、
掛け声ばかりで世の中がいい方向に動き始めたという
兆候は全く見られないからです。
恐らく半年たっても、一年たっても、
予算の配分と、誰に発言権があるかに
多少の変化が起るだけで、
経済が目ざましい活氣を取り戻すことには
ならないでしょう。
環境にはいまも新しい変化が起っており、
それに対応した企業の新しい動きはあるけれども、
それは政府の目指したものではないからです。

私が東京に戻ってくる度に感じている
新しい変化の一つは、都心部の様相が少しずつ、
しかし、絶え間なく変わりつつあることです。
既に土地神話は跡形もなく消えてなくなり、
地価の値上がりもほとんど考えられなくなっていますが、
渋谷でも六本木でも新宿でも、都心に近いところで、
古い家がとりこわされて
新しい建物に変わりつつあります。

建売り業者が
一戸建ての住宅につくりかえているところもありますが、
土地が安くなって売り手がふえたせいか、
買収に応ずる地主がふえて、
大型マンションや情報設備の整った
超高層オフィス・ビルが建ちはじめています。
恐らく同じ面積の土地に
いままでの5倍とか10倍の収容能力のある建物が
あまり人の目をひかずに
一軒また一軒とふえることになるでしょう。
するといまの5倍も10倍も収容能力のある大都会が
できあがってしまいますから、
いままでと違う大東京が出現することになります。
これこそいま進行している一番大きな構造改革でしょう。


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2001年7月27日(金)

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