第524回
地の果てにもビジネス・チャンスあり

実は今度の農業視察旅行に、永田照喜治さんは
農大に入ったばかりの19才になるお孫さんを
連れて来られました。
もちろん、上海に来るのもはじめてなら、
山東省の田舎に行くのもはじめてで、
よほど刺激が大きかったのでしょう。
最後に北京まで来ると、
「もう大学へ行くのはやめた。
 僕、かったるい大学の講義なんかきいても
 しょうがないから、新疆省でもどこでも行きます」
と駄々をこねた。

私が
「大学はやめなくても、できるだけサボったら?」」
とアドバイスをしたら、
「それ見ろ、Q先生だってそういうじゃないか」
とおジイさんは我が意を得たように拍手をしていました。
大学の授業などどうせ退屈で、
しかも実際の役に立ちません。
だから中退をしてもさしつかえないのですが、
凡人は肩書がある方が便利です。
また大学は友達をつくる場所でもあります。
どちらも将来の役に立ちますから、
落第しない程度に顔を出して、
あとは自分の好きなことをやればいいのです。
若いときの3年や4年はあッという間にすぎてしまいます。

問題は、そのあとをどうするかです。
大学を出たあと、すぐに選んだ職業が一生を決定することは
ほとんどないでしょう。
私がインターネットで農業のことにすこしふれたら、
結構Eメールをもらったけれど、
農業に従事している人の反応はほとんどなく
大半が農業に関心を持った他のジャンルの人たちでしたと
永田さんに話をしたら、
そういう人たちの中から次の時代の農業を担う人たちが、
現われるのだと永田さんは頷いていました。

そういう人たちを誘って、
ウルムチやカシュガルに行ってみませんかとも
永田さんにも言われましたが、
新疆省に行って西瓜やトマトを植えてもいいと思う人が
本当にいるでしょうか。
少し山の中に入ると、冬は零下50度になるところですから、
まさか名乗り出る人はいないでしょう。
でも大自然は素晴らしいし、
誰も考えられなかったような
ビジネス・チャンスもあることはあるんです。


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2001年8月16日(木)

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