第529回
仕事の勉強をしたい人、集まれ

人を採用する時、私は仕事が好きな人と、
生活のために時間を売っている人とに分けます。
時間売りをしている人にも、
仕事の効率のあがる人とそうでない人がありますが、
面白くてやっているわけではありませんから、
朝の9時から夕方の5時とか、
きまった勤務時間にやる仕事をきちんとやってもらえば、
それ以上のことは望みません。
そういう考え方の人がマジョリティを占めていることは
私も理解しています。

もう一方の仕事の好きな人は、
もちろん、少数派に属しますが、
好きな仕事に従事する以上、昼も夜もありません。
麻雀の好きな人は夜を徹してやっているし、
ゴルフの好きな人は
暗いうちから起き出して出かけて行くでしょう。
仕事の好きな人は、好きな仕事を見つければ、
同じことをやる筈です。
仕事を覚えたり、いい成績をあげるために
時間のたつのは忘れてしまいます。

麻雀やゴルフが上達するためにはお金がかかります。
仕事だってお金がかかりますが、
人にやとわれてやる場合は、
お金をもらって覚えるのですから、
サラリーの多い少ないなど文句を言っておられません。
私は私のテスト企業を戯れに
「邱永漢学校」と呼んでいますが、
邱永漢学校と普通の大学の違うところは、
普通の大学は学生が納めた授業料で
先生が生活をしているのに対し、
邱永漢学校では先生が授業料を払って
学生が勉強をしていることです。

たまには、それがうまく行って
先生のふところが豊かになることもありますが、
大半はうまく行かなくなって
私がその尻ぬぐいをさせられています。
それで「お金儲けの神様」と呼ばれるのも
おかしな話ですが、
ハーバード大学のビジネス・スクールだって、
お金を払って実験していないだけのことで、
実地にやっておれば、きっとどっこいどっこいでしょう。
そういう私の立場から言わせてもらえば、
月給の多い少ないで文句を言う人は寄りつかないことです。
労働を時間単位で売買できる市場があるのですから、
そちらへ行ってうまく売り込んで下さい。


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2001年8月21日(火)

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