第652回
嫌われてもお客はお客です

私はじじむさく見えないように、
自分なりにおしゃれを心がけています。
年をとるとつい面倒臭くなって、
昨日と同じ服を着たり、
昨日の残りのおかずを食べたりしますが、
私は毎日、必ず服を取りかえるようにしています。
また昨日の残りで間に合わせるようなことは
ありません。

もちろん、流行がありますから、
どう見てもこれは10年前のカッティングだという服は
敬遠します。
でも男の服装は基本的にコンサバティブですから、
15年前のものでも
流行遅れになっていないものがあります。
悪いことに、
私は30年前もいまも体形に変わりがないので、
昔のものがそのまま着られるんです。
ボタンが1つか3つかとかの違いはありますが、
ポール・スミスのような若い人向きのスーツを買って着ても
(実際に買っていますし、ちゃんと着てもいますが)
あまりサマにならないのです。
やむを得ず自分の年恰好にぴったりしたスーツを選ぶと、
(ロールス・ロイスの車と同じように)
30年前とそんなに変わっていないのです。
これでどうやって新しい物を買えというのでしょうか。

それでも私はシーズンの変わり目に、
3着や5着のスーツやブレザーは買います。
お金を使うことでは人には負けていないと思います。
ただほかの人と違うとすれば、
シーズンのはじめに初物を買わずに、
シーズンのなかばになって40%引きとか、
半額のバーゲンセールをする時になってから買うことです。
私は毎月、東京、台北、香港、上海、北京ととびまわり、
年に1回はヨーロッパ、アメリカ、
東南アジアに行きますので、
いつどこでバーゲンセールをやっているか
よく知っています。
イギリス製、フランス製、イタリア製を買うなら、
やはり香港が一番安く、
その香港で更に半額セールをやる時に買います。
知り合いの店だと、いつバーゲンになるかをきいて、
予め気に入ったスーツの袖やズボンの裾まで
詰めてもらって、
バーゲンになってからお金を払いに行きます。
こんなお客ばかりだと向こうも大へんでしょうが、
常連になればそのくらいの我儘はきいてもらえます。


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2001年12月22日(土)

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