第680回
どんな時代でも成長産業はあります

一軒また一軒と姿を消しているのは
画商だけではありません。
すしやだって、本屋だって、
いまハヤリのスーパーやコンビニだって
競争が激しくなって、
しばらくすると、違った商売に変わっています。
お客がふえないのに、お店ばかりふえるからです。

その上、お客のお金の払い方がだんだん変わります。
テロ事件で外国旅行に行く人たちが
キャンセルしただけで、航空会社は大赤字だし、
倒産に追い込まれたものもあります。
デフレになって人々が安い物しか買わなくなると、
日本国内のメーカーは
物をつくっても採算に合わなくなって、
大挙して工場を海外に移転しています。
工場が日本国内から姿を消すのですから、
メーカーで働いていた人たちは
仕事を失うことは避けられません。

あとにどんな仕事が残るかというと、
仕事がなくなっても、人は残っていますから、
人を相手の商売は残ります。
人を相手の商売は
物を売る商売とサービスを提供する商売ですから、
過剰な分は整理されますが、
流通業とサービス業は姿を変えて生き残ります。
とりわけそうした分野で
人のやらなかった商売を考え出して
消費者の心をとらえた企業は
不景気の中にあってもよく繁盛します。

メーカーという日本人の最も得意とする仕事を失った上、
残った人は1年また1年と年をとりますから、
日本国中が老齢化社会になってしまいます。
老齢化社会はお金は持っていますが、
お金を使わない社会ですから、
そういう社会にふさわしい商売を考えなければ、
商売はうまくやって行けません。
駄目だ駄目だと言っても、
そういう需要はふえる方向にありますから、
新しい需要が生まれます。
そこへ焦点をあてれば、新しい商売が成り立ちます。
就職先を探がす場合も、
そうした時代の要請に合致しているかどうかを考慮に入れ、
新しい需要の生まれる分野であれば、
小さな商売であっても
やがて大きく成長することが考えられます。
どんな時代でもその時代なりの成長産業はあるものです。


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2002年1月19日(土)

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