第681回
資本を運用する仕事が残っています

物が売れなくなれば、景気が悪くなります。
景気が悪くなれば、株も不動産も安くなります。
株も不動産も安くなって、
その上、商売がやりにくくなると、
お金を借りて商売をやる人が減りますから、
金利も安くなります。
金利が安くなると、
金利をあてにしてお金を銀行に預けておいた人たちは
収入が減ってしまいます。

お金を一番たくさん預金している人はお年寄りですから、
お年寄りは大きな被害を受けます。
それでも金融資産が
1300兆円から1400兆円にふえているのは、
お年寄りがお金を使わないからです。
使わないお金を使わせるようにしないと、
景気はよくなりませんが、
お金儲けが難しくなればなるほど
お金を使わなくなりますから、
一ぺん低金利になると
景気の恢復はいよいよ難しくなるのです。

しかし、お金を使わない老人たちでも、
お金の儲かる話になると心を動かされます。
心が動いてそれがお金を動かすことになれば、
お金のまわりがよくなって産業界に活気をもたらします。
メーカー業は外国に持って行かれてしまう、
国民は財布の紐をしっかり締めてお金は使わない、と
どっちを向いても元気の出ない話ばかりですが、
唯一、耳寄りな話は
銀行に眠らせている1400兆円に働いてもらうことです。

日本国中みんな怖じ気づいているところですから、
そのことにふれようとしませんが、
銀行や郵便局にお金を寝かせておく代わりに、
できるだけ多くの人が
自分のお金を自分で運用するようになれば、
資本の効率はいまよりずっとよくなります。
そのためには政府が先頭に立って
投資の奨励をしなければなりませんが、
寝ているお金に働いてもらえれば、
日本経済も面目一新することは間違いありません。
お金が目をさまして一せいに働きに出るとすれば、
そうした分野の仕事が大きく浮び上がってきます。
世界を相手に日本がやれる仕事が
まだまだたくさんありますが、
それを銀行に任せずに
国民の1人1人が自分でやることです。


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2002年1月20日(日)

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